楳図かずお先生が自ら企画した新作アートの編集本『楳図録』を購入したのだ。
2022年1月28日~3月25日まで東京シティービュー開催の『楳図かずお大美術展』に足を運ぼうとしていた矢先に、東京都ではコロナ感染者急増のため「まん延防止」の発令で断腸の想いで展覧会行きを止めたのだった。
『楳図かずお大美術展』という最高の展覧会を目の当たりにすることが出来ずに非常に残念。
そこで今回購入したのが『楳図録』。
B4サイズの本体ケースの中に、B4サイズのポスターが7枚、観音開きのリーフレット(25cm × 25cm)が三種。
楳図かずおの新作アートが封入されており、『わたしは真悟』の続編のアート作品『ZOKU-SHINGO』が絵によって表現されているのだ。
「ぶっちゃけ続編なら漫画で読みたかったけどねぇ」と言うのはナンセンスなのか。
いや、でも正直なところ。
『楳図録』も画集のように見開ける状態で綴じて欲しかったなぁ。額縁に入れて飾る楽しみ方も出来るが、絵を取り出して見るより綴じてくれてた方が有難い。
『楳図かずお大美術展』と謳い、新作アートをずど~ん!と展示するのも驚きの発想ではあるが、やっぱり「当時の漫画の生原稿が見たいんだよぉ~」と思うのは僕だけ?
楳図かずお先生の現在に至るまでの漫画家の軌跡を見たいのはファンとして当然ではないか。
『楳図録』も然り。
「楳図かずおの回顧展ではない」との主張も分かるが、「こっちは回顧展を見たいんじゃぁあ」という想い。回顧展プラス新作アートを数十点で良かった気がするが。楳図かずお先生が、それを良しとしないのだろう。
確かに80代の楳図かずお先生の新作を目の当たりに出来ることは素晴らしいとは思うが。
『ZOKU-SHINGO』が紡ぐ新たな物語をアートで想像力を張り巡らせ、異様な世界を見せつけるのは凄い。
独特の色彩感覚と独特の画風は、楳図かずお先生の類い稀なる感性と斬新な発想力のなせるワザ!!
奇妙で美しいUMEZU-WORLDは、じっと見つめていると、その中に吸い込まれ彷徨い続けそうな異様なパワーがある。
27年ぶりの新作という『ZOKU-SHINGO』は、いまだにパワーの衰えぬ楳図かずお先生の体中から湧き上がるエネルギーに満ち満ちているのだ。
そして今後どんなアクションを起こして僕たちを驚かせてくれるのか楽しみである。
次は楳図かずお先生の軌跡を辿った大回顧展を見たいけどね~。
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