ジミー大西といえばお笑い芸人として活躍していて、テレビ番組で絵を描いたことから画家に転身した、才能あふれる僕の大好きな画家のひとりだ。
芸人としてもめちゃんこ面白くて、年末での「笑ってはいけない」に出た時は、ジミーちゃんのシーンは腹を抱えて笑ってしまう。登場するだけで僕は、笑いを堪えるのに必死な芸人だ。
そして画家としても脅威の才能があり、僕はジミー大西の作品が好きだ。原色のまんま色鮮やかに塗られた絵は、ぐんぐんとこちらに迫ってくるかのようだ。赤・青・緑・黄、縦横無尽に描き殴る。何よりも純粋だ。いやらしい計算がない。僕の中の少年の心がワクワクしてしまうのだ。
あの岡本太郎先生にも見初められた絵だ。
ジミー大西の画集を見ていると心地いいのだ。そして自分はこんな純粋な絵が描きたいと思う。しかしまた頭の中で計算してしまう。子供のように純粋無垢ではなかなか描けない。どこか頭の片隅で他者の目を気にしてしまっているのだ。
無限の宇宙のように発想が広がった絵は、楽しく面白く、果てしなく想像力を広げてくれる。
子供が描いた絵が伸び伸びと自由でいちばん面白いように、人は大人になっていくにつれてどんどんとつまらなくなってくる。周囲に合わせる。先生に褒められたいと思う。これしちゃダメ、あれしちゃダメと無限の可能性を否定され続ける。
ジミー大西の絵は純粋で自由だ。彼は少年の心のまま作品を描く。だから魅力的なのだ。人の心を虜にする。笑いでもアートでも、瞬間的に人の心を虜にすることがすごいのだ。
きれいに描こうなどと打算的な絵はつまらない。絵の上手いヤツは腐るほどいる。しかし人の心を打つ作品はほとんどない。何故なら絵は上手いヘタではないからだ。人の心を打つかどうか、それだけだ。
『まっ白 ジミー大西 画集』
内容紹介絵描きジミー大西の画集。 内容おそるべき前衛の第一決算報告、初めての画集。それぞれの作品に題名と作者の作品コメントがついている。 著者についてジミー大西 |
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