翼の生えた鬼、そいつは天使鬼。
左手では赤ん坊を抱きニコニコとあやして、右手では金棒を持って人をぶっ叩いている。
天使なのか、鬼なのか、どちらでもなくて、どちらでもあるのか。
それはまさしく俺たち人間のようだ。
俺たちは天使のようでもあり、鬼のようでもある。
良いこともすりゃあ悪いこともする。
優しくもすれば意地悪もする。
正直でいたり嘘をついたり。
人間はとても曖昧な生き物だ。
自分自身さえもよくわからねぇのに、他人なんて信用できやしねぇ。
天使鬼はそんな生き物の象徴だ。
赤ん坊を可愛がりながらも、絶えず誰かと争っている。
愛の言葉を囁きながらも、陰口ばかり叩いてる
作品『天使鬼』
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