7月3日、埼玉県大宮駅にて集合。
この日はキングコング西野さんの誕生日だ。
そして、その西野さんが町長として町作りをしている、現在開設中の「おとぎ町」へと皆でピクニックに行くのだ。
僕は早朝に車で山梨から大宮まで向かった。深夜に西野さんが出てた『ゴッドタン』というTV番組を観てから寝ようと思ったのだが、その後、全然眠れずに結局朝になってしまったのだ。
朝9時半大宮駅で集合して、40~50人ぐらいで「おとぎ町」へとピクニックに行く。最寄駅は大宮駅ではないため、徒歩で行くと二時間はかかるという。地図で調べることなく無事に辿り着けるかどうか・・・。
ってか、暑い。35度~37度とかそんな気温。
車通りの多い道をぞろぞろと歩く。
途中でコンビニで休憩したり、橋の上から亀を皆で見ていたりしながら「おとぎ町」へ向かってひたすら歩く。
何故、「おとぎ町」を作っているのか?
何故、西野さんは町を作っているのか??って。詳細を書くと長くなるので割愛して説明すると「お笑いライブ」にお客さんを集めるため、だ。は??と思うだろうが、お笑いライブの自身の独演会を10年もやっている西野さんは、お笑いライブの集客の厳しさを感じている。
テレビの仕事を抜きにして、お笑いライブだけで飯が食えてる芸人はいるのか??そんな疑問があった。
テレビの仕事がなくなったら、芸人はヤバイんじゃね??
西野さんは吉本の養成所時代から人気があり、すぐに芸人として売れて「はねるのトビラ」という番組を深夜からゴールデンへと持ってきた。番組MCやクイズ番組、グルメ番組などとにかくテレビ番組に出まくった。「はねるのトビラ」は視聴率20%を超えて、「笑っていいとも」にも出て、少なくても日本で3千万人は西野さんをテレビで見ていたはずだった。
しかしお笑いライブを開催するとお客さんは400人・・・。何故、お客さんが集まらない・・・。
ミュージシャンなら何万人と会場にファンが集まってライブをする。
「俺、スターになってないな・・・」
西野さんは愕然とした。
あんだけテレビに出まくって、バッターボックスに立たせてもらって、バットをブンブン振っているのにホームラン打ててないぞ。・・・スターになっていない。
このままこの方法でテレビに出続けても自分の何年後、何十年後の人生が見える。フツーにタレントとして過ごして行くんだろうな、と。
そして芸人として売れながらも、25歳の時に絶望した西野さんはテレビをやめた。
グルメレポートやクイズ番組のパネラーやひな壇に出ることを。
芸人としての生命線を自ら断ち、週5になった休みを飲み歩いていた時に、タモリさんから絵本を描くことを勧められる。
絵本を描くことによって、また絵本の原画展、トークショーをすることで、お笑いにあまり興味がなかった人たちまでお笑いライブに足を運んでくれるようになった。
しかも売れている芸人でありながら、お笑いライブのチケットは手売り。手売りしてお客さんと一緒に写真を撮る。お客さんはその写真をSNSで投稿して、また他のお客さんを連れてくる。
400人だったお笑いライブは結果2000人が集まるようになり、ついに今年の夏は4000人が集まる。
↓西野さんの2016年夏の独演会チケットはこちら↓
http://otogimachi.com/dokuenkai/
何故、町を作っているのか??というと、毎年毎年のお笑いライブの集客の大変さが理由なのだ。
お笑いライブへ来たお客さんは、その後に居酒屋などに流れて、お笑いライブのチケット代以上のお金を、居酒屋に落としていく。西野さんが集客したエネルギーは、その後に最寄の居酒屋へと分散していくのだ・・・。ならば、集客に悩んでいる自分の知り合いの飲み屋に流れていってくれた方がいい。
なんばグランド花月も歌舞伎もそこには劇場だけではなくて、街全体がデザインされてコーディネートされている。大阪でたこ焼きを食べて、吉本新喜劇を見て、ショッピングをして・・・。喫茶店でオバチャン達は集ってコーヒーを飲み、歌舞伎を観て、また皆で食事をしながら会話を楽しむ。劇場へ足を運ぶという動機だけではなく、街全体がそのきっかけになっている。
だから町を作っている。
なんでテレビ出ないの??なんでひな壇出ないの??なんで絵本描いてるの??なんで町を作っているの??肩書はなんなの??芸人のクセになんでそんなことしてるの??芸人はやめたの??
西野さんは叩かれながらも批判されながらも、お笑いライブにお客さんを集めるために、お笑いを愛して芸人をつづけていくために、芸人という肩書にとらわれずに、芸人という生き方を選んで色んなことをやっているのだ。それでも理解できない人はいるだろうけど・・・。
町を作り、その町でお笑いライブを見たお客さんは、そのまま飲み屋へと流れたり、ショッピングをしたり、美容室へ行ったりする。町がお客さんの一日をコーディネートするのだ。だから町が必要なんだ。
詳細は夏に発売される西野さんのビジネス書にて。
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「おとぎ町」着
話は長くなったが、二時間歩いて「おとぎ町」に着いたのだが、めちゃんこ暑かった。コンクリートの照り返しがすごい。
着いたんだけど、全員いない・・・のね。まだまだ遅れて歩いている人たちがいる。
なんせ西野さん、大宮で漫才の出番があるから、すぐに車で引き返さなきゃならない。
とりあえず先に到着したメンバーで記念撮影☆
12時に着いて、西野さんは12時50分に漫才の出番があるので車に乗って去って行った。漫才、間に合ったみたいで良かった。
ホームレス小谷さんは八福神
小谷さんは人を否定しない。「ええやん!ええやん!」「バリおもろ!」そう言っては人を認めて受け止める。
西野さんもそう。西野さんは人に叩かれるけど、人を否定しない。「それもいい」「そのやり方もいい」「いろんなやり方があっていいやん」って。
本当はそうなんだ。人はものごとをひとつに決めたがる。芸人はこうあるべき。学校卒業したら就職するべき、とかね。
でも生き方って本当は人それぞれ。誰にとっても当てはまる正解なんてない。一つの事を極めて成功する人もいるし、色んな事を追求して成功する人もいる。生まれた環境だって、性格だって、姿格好だって違うんだからひとつのワクに誰もがハマるわけがない。
西野さんや小谷さんみたいな人たちだらけなら、戦争は起こりっこない。戦争はいろんな可能性や選択肢を奪うから。
相手を否定して、自分が正しいと思いこむから人と人が争う。相手を認めて、相手も自分を認めてくれたら決して争うことはない。
小谷さんは言った。
「おれは八福神になる!」
小谷さんは七福神のとなりにいつか存在する八福神だ。誰に否定されてもたぶん小谷さんはそこに存在するだろう。
「ええやん!」「サイコーやん!」「オモロ!」そう笑って、図々しく八福神になるだろう。
それから
「おとぎ町」はお客さんが体験するところ。お金を払って、町づくりをしたり、遊んだり、自分でかき氷も作ってしまう。お金を払って、自分で作って食べる。
お客さんは体験することでよく笑い、心に残るものだ。西野さんの町作りにはそんな想いもある。本来、芸人は人を笑わせることが目的だったはず。だから、お客さんが参加して一緒に体験すればもっと笑うんじゃないかって。
最後にまた記念撮影。
いやぁ、暑かったけど、ピクニック楽しかった。
来月は西野さんの独演会なのだ。
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