西野亮廣著のビジネス書『魔法のコンパス-道なき道の歩き方-』を読んだ。
ビジネス書は僕もサラリーマンの時に色々読んだことがある。
商品の売上のことはもちろん、会社や組織、お客さんなどへの立ち振る舞い方など、舗装された道をどうハミ出さずに適格に歩くかが書かれていたと思う。
しかし西野さんは違った。「え?」「なんで?」「なんで?そっち行くの?」周囲に叩かれまくられながらも、道なき道を歩いて行く人のためのビジネス書だった。
発想力、プロデュース力、行動力
僕が西野さんにどっぷりハマるキッカケになったのは今年の初め。二年前に脱サラをして、意気揚々と希望を抱き突き進んだが、本当に色んなことがあって、暗闇の中で先が見えなくなっていた。そんな時にYouTubeで西野さんの動画を観たのがキッカケ。
仕事の発想力、プロデュース力に僕は旋律を受けた。僕の暗闇の中に光がスッと射した。今、自分が存在するのは西野さんのおかげなのだ。
西野さんの『魔法のコンパス』は、何かに挑戦しようとしている人やレールからハミ出して歩いている人、周りに総スカンを喰らいながらも戦っている人には、マジで心を熱くさせてくれるビジネス書です。
本の内容
この本には沢山のアイデアと行動での本人の体験が詰まっている。机上の空論ではなくて全てが実体験で語られている。
43個の項目に分けて色んなことを語っている。
・はねトびで見た限界のこと。
・ひな壇に出ない理由。
・お金と信頼の話。
・作品を体験で売る話。
・SNSの使い方。
・マイナスをデザインすること。
・集客のこと。
などなど、色んなことを西野さんの実体験によって語られている。
頭カッチコチの正論バカには、なかなか理解されないかもしれないが、西野さんの発想や行動には僕は驚かされるばかりである。
いちばん面白い人
西野さんは色んな仕事をする。漫才もする、絵本も描く、学校の校長もする、町も作る、上場企業の顧問もする。LINE LIVEでは視聴者 対 西野さんという生配信で「リアル鬼ごっこ」をして捕まったら自腹で賞金をあげたり、ゴッドタンではケツに指を突っ込んだり(なんやそれ)していた。
何でもするようだけど実は何でもしない。多くのオファーを断り、仕事が大きいとか小さいとか関係なく西野さんはただ「面白いこと」を優先してやっている。
世界でいちばん面白い人になりたいから、面白いと思ったことだけをやっている。
西野さんは芸人だ。イヤなこともツラかったことも笑いに変換できる。だから道なき道を歩きながら、「こうした方がいいんじゃないか」「こっちの方が面白いよね」「みんながハッピーになれるやん」誰もが思いつかなかったことを楽しく語り出して、それに賛同した人たちを巻き込んで、それがやがて大きな渦になっていく。嫌われ西野と言われながらも、西野さんの周りではみんなみんな楽しく笑っている。誰も西野さんを嫌いな人などいない。
そういえば本の最初のカラーページの写真に、僕も写っているのがあった。
道なき道を歩く人へ
先日、西野さんの独演会で『魔法のコンパス-道なき道の歩き方-』を買って、サイン会に並んでサインをしてもらった。「迷走してるんです」僕がそう言うと、西野さんは「大丈夫、大丈夫」と言って笑顔で肩を叩いてくれた。
本当に色んなことがあって、それは自分だけの問題なら笑い話にできるんだけど、支えてくれてた人や傷つけてしまった人のことを考えるとなかなか笑い話には出来なくて、誰にも何も語ることなんて出来ないけれど、西野さんが「大丈夫」って明るく笑ってくれたからきっと大丈夫。
ってか人生なんて誰もが迷走してる。この先もずっとずっと。
迷走はしてるけど、サラリーマンしてた時よりは間違いなく今が面白い。不平不満を抱きながらも何も行動しようとはせず、なんとなく先の見えたつまらない将来の自分像はただ年老いて命を消費していくに過ぎなかったから。
僕の好きな「薩摩の教え~男の順序」というのがある。
一、何かに挑戦し、成功した人
二、何かに挑戦し、失敗した人
三、自分では挑戦していないが、挑戦する人を手助けした人
四、何もしない人
五、何もしないが、他人の批判だけをする人
男の価値はこの順序で決まっているのだという。
『魔法のコンパス-道なき道の歩き方-』は、何度も何度も読み返すだろう。迷ったら読んで、突き進んだら読んで、立ち止まったらまた読む。僕の大切な一冊。
ありがとう、西野さん。
『魔法のコンパス-道なき道の歩き方-』あとがきより
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