クッソ面白かった、『山田孝之のカンヌ映画祭』。
ドキュメンタリータッチで描いているドラマで、どこからどこまでが本気で、どこからどこまでが作り物なのかわかりづらいが、山田孝之がずっとボケ続けているのはわかる。
『山田孝之のカンヌ映画祭』 大ボケドキュメンタリー。 山田孝之の才能が凄い。 監督:山下敦弘 出演:山田孝之 |
山田孝之がボケ続けるが、全ての出演者が誰もツッコミを入れないまま物語が進んでいく。
カンヌ映画祭で賞を獲ることを目指して山田孝之が会社を作り、プロデューサーとして映画作りを始める。
その道中で紆余曲折してバカげた出来事などが起こるが、大真面目に取り組んでいくことにより、どこからどこまでが本当でウソなのかわからなくなる。
山田孝之が明らかに真顔でボケているが、皆も真面目な顔をして答えている。
ドラマは視聴者を置いて、どんどん真面目な顔してボケ続けながら進んでいく。
こっちもその壮大なボケにいつしか感情移入して、続きがどんどん気になってしまったのだ。
特に河瀬直美監督が登場した時のやり取りが面白かった。
山田孝之の才能に圧倒される。
才能ある人がよく「自分は才能がないから人の倍努力してきた」と、誰もに希望を持たせるような綺麗ごとを言うが、山田孝之には努力では掴めない天性の才能がある。
持って生まれた才能、持って生まれたスターになる素質。
そんな才能に恵まれながら、何かボーッとしてフツーの兄ちゃんっぽくしているのが山田孝之の魅力である。
『山田孝之の東京都北区赤羽』
監督:松江哲明,山下敦弘 |
カンヌが面白かったので、この作品も観た。
街の人たちが演技なのかリアルなのかワカラナイ。
怒られたりするシーンがあるが、本当に怒ってるのかどうか?わからない。
怒っているのが演技であればスゴく上手いが、演技でないとしても本作を構成していく上で大事なシーンである。
「怒られる」シーンがあるからこそ、山田孝之の葛藤に大事な要素として進行していく。
あれが演出だとしてもスゴイし、演出ではないとしてもスゴイ。
山田孝之が「芝居が出来なくなった。役者業を休業する」という大事なテーマは大ボケなのだろうが、そのボケに対し真面目に相談に乗っている人たちがリアルなので混乱してしまう。
とにもかくにも面白く、山田孝之が好きになった。
『実録山田』
山田 孝之 (著) |
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