寒くて、忙しい。
それがご存知、年末年始なのであ~る。
空いている時間に出来る限り映画を観て読書をする。そして映画のアイデアも考える。現在、4~5つのアイデアが同時進行でぐるぐる頭を回っている。
愚痴や否定的な意見、不毛な議論が飛び交うSNSは最近つまらない。そこに時間を費やすなら興味のある人の読書をしていきたい。
それでは映画のレビューを。
『遊星からの物体X』 想像と全然違った。 グロい映画だったのね。 監督:ジョン・カーペンター 出演:カート・ラッセル,ウィルフォード・ブリムリー, T・K・カーター |
神秘的な宇宙人の映画だと想像したが、グロさも満載で「ホラー映画だったんだ」と認識した。
『ゼイリブ』でも描かれていたが、人類の中に宇宙人が紛れ込んでいる、ジョン・カーペンター監督ならではの不可思議な映画である。
その不可解な宇宙人と不可解なまま戦う、観る者に与える不安定さと居心地の悪さを感じさせたまま物語は進行していく。
人間不信になりながら宇宙人と戦っていく模様は、なかなか考えさせられるものがあった。
『バベル』 丁寧な映画。 しかしカッコつけすぎ。 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット, ケイト・ブランシェット,ガエル・ガルシア・ベルナル |
猟銃から織りなす幾つもの物語。子供が銃を撃ってバスの乗客を死の淵に追い詰めてしまう展開はすごく面白い。
色んな国の、色んな人種の、色んな視点で物語が進んでいくカタチは面白い表現手法。
しかし、その期待感とは裏腹に「だから何やねん!」と思うところが多々ある。
日本を舞台にした物語は特にどうでもよかった。耳が聞こえない少女の複雑な性欲の話。丁寧に作られた映画だが、カッコつけ過ぎ。
ひとつの事件から派生していく、それぞれの人間ドラマのオチが、あまりにもどーでもいい。
『お米とおっぱい。』 面白いチャレンジではある。 長編で引っ張るには無理があった。 監督:上田慎一郎 出演:高木公佑, 鐘築健二, 大塩武 |
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督の作品。
『十二人の怒れる男たち』や三谷幸喜脚本の『十二人の優しい日本人』に影響されて作られているのは間違いない。特に三谷作品のエッセンスは多々散りばめられている。
会議室の一室でひとつのテーマで議論を繰り広げていくチャレンジは誰がやっても興味深いと思うが、長編映画として引っ張るには無理がある。
「お米とおっぱい」どちらが大事なのか?くだらないテーマで引っ張るには、なかなか厳しい。
上田監督のやりたいこともすごくわかる。それなりに面白い映画だが、無理矢理に理屈や屁理屈を繋ぎ合わせ何とか延ばした感じがする。
作ることへのチャレンジが面白い!という以上の笑いどころがあれば、すごく良かったのだが。
『バチアタリ暴力人間』 フェイクドキュメンタリー。 下品な表現は拒絶反応が。 監督:白石晃士 出演:山本剛史, 笠井暁大 |
ドキュメンタリータッチで心霊ビデオを撮影するという手法。暴力人間が大暴れするという設定は、多少のわざとらしさを考慮しながら色んな仕掛けや展開にも楽しく観ることが出来る。
しかし個人の趣味嗜好になるが汚物が出てくるような下品な画は観るのに耐えられない。ゲラゲラ笑う人もいるのは分かるが、自分は下品なのが大嫌いで、お笑い番組でウンコの話をしたりするのもすごくイヤなのだ。
自分にも下品なネタにゲラゲラ笑っていた時期はあったのは否めないが、いつの頃からか下品な話を受け付けなくなった。食事しながら観ることもあるので、その場合はすぐに映像を消す。
本作も下品な展開がなければ良かったとは思うが、下品な表現は観るに堪えかねなかった。
白石監督のパワフルさには好感を抱いたが。
この記事へのコメントはありません。