奈良公園内を歩けば数々の貴重な仏像と巡り逢える。『興福寺 国宝館』で仏像を拝観した後は『奈良国立博物館』へ向かった。
奈良国立博物館は「なら仏像館」と「東新館」「西新館」の建物があり、展示品を贅沢に楽しむことが出来る。
なら仏像館(本館)は明治27年(1894)に完成した奈良で最初の本格的洋風建築。昭和44年(1969)に「旧帝国奈良博物館本館」として重要文化財に指定されたというが、「仏像を展示するのに何故、洋風?」と疑問に思ってしまうのは野暮なのか。
海外の方々が見て違和感はないのだろうか。逆に日本人がヨーロッパを観光して日本のお城や寺のような建築物内で、ヨーロッパの歴史的な展示物が並んでいたら違和感を覚えそうな気がするのだが・・。
先ずは新館に足を運ばせる。
今回は西館で『珠玉の仏教美術』展が開催。
鎌倉時代や室町時代等の重要文化財である仏教美術の絵画が並び、書跡や工芸品、縄文時代にまで遡り土器や土偶等の考古品、そして日本の美術品だけではなく中国古代青銅器の逸品も展示されている。
そして地下通路を歩いて、なら仏像館では『特別公開 金峯山寺仁王門 金剛力士立像 ―奈良・金峯山寺所蔵―』が開催。
貴重過ぎる仏像が数多く展示され見応えたっぷりで、今回の目玉である『金峯山仁王門 金剛力士立像』は写真撮影OKの大サービス。
圧倒的なド迫力と存在感!!
「ど~ん!」と天井まで届きそうな5メートルもの巨大な金剛力士立像を贅沢に眺め拝むのだ!!
奈良県吉野郡吉野士町の金峯山寺(きんぷせんじ)の仁王門(国宝)に安置される金剛力士像は、1338年から翌年にかけて南都大仏師・康成(こうじょう)により造られたという。
寺院の境内を守り、門の左右に阿形(あぎょう)・吽形(うんぎょう)の一対で安置された、筋肉隆々の金剛力士像が魅力的で力強くて凄く好きだ。
今回の展示も阿形と吽形の間に通路を挟み、奥の部屋に並ぶ仏像を守っているかのように演出されている。
綺麗な館内で歴史ある貴重な文化財を存分に堪能することが出来る、奈良国立博物館のなら仏像館での大贅沢。
2021年の2月~2028年(予定)の仁王門修理完了まで、金峯山寺の金剛力士像は、なら仏像館で特別展示されている。
好きなだけ凝視して、その壮大な息吹を感じながら、想像力を膨らませ拝観することが出来る。
奈良へ足を運んだ際は、この機会に是非とも拝んでおきたい大作だ。
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