「おい!アンギラス」「なんだい?」ある意味、超問題作を観た。
『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』 キングギドラとガイガンの恐怖! ゴジラ、吹き出し問題。 監督:福田純 出演:石川博 菱見百合子 梅田智子 |
和二十九年「ゴジラ(1954)」以来のシリーズ二十四本目。未来怪獣ガイガンは十八代目の新怪獣。脚本は「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」の関沢新一。監督は「西のペテン師・東のサギ師」の福田純。撮影は「愛ふたたび」の長谷川清がそれぞれ担当。
1972年製作/89分/日本
原題:Godzilla vs.Gigan
配給:東宝
子供に平和を教えるための施設、世界子供ランドの建設が始まった。そこにデザイナーとして雇われた源吾は、偶然のことから“アクション・ツー”と呼ばれる謎のテープを手に入れる。源吾がテープを調査する内、やがて子供ランドは、M宇宙ハンター星雲による地球侵略の秘密基地であることが判明する。そしてついに、子供ランドからの誘導電波によって、宇宙怪獣ガイガンとキングギドラが地球にやってきた。
過去に何度かあった「ゴジラ」シリーズでの珍・衝撃。ゴジラが「シェー!」をしたり、少年による妄想の世界とはいえミニラが日本語を喋って会話したり、ゴジラが飛行したり・・・、本作ではゴジラが吹き出しを使って会話をする。
お茶目過ぎるだろうが。
もう、怪獣コントになってしまった。
キングギドラとガイガンが東京で大暴れするシーンは相当な恐怖映像であり、街を破壊しまくって、現実的に考えたら凄い被害で多くの命が奪われて犠牲者も沢山出ているはずである。
しかし、その恐怖映像との合間合間に、ゴジラとアンギラスの間抜けな会話シーンを何度か挟むのである。
ゴジラとアンギラスは海を渡り、ゴジラが「いそげよ!」と言うと、アンギラスは「わかった」と言う。
こんな緊迫しているキングギドラとガイガンによる凄惨なシーンを、まるでぶち壊してしまうゴジラの吹き出し会話。
人間の姿を借りた宇宙人たちの正体がゴキブリであるという最悪な設定に、僕は震えあがった。
僕がこの世で一番恐れているのがゴキブリである。ヤツらの全てが嫌いで怖い。そんな宇宙人が存在するとしたのなら、友好関係なんて結べないのは当たり前である。
彼らは科学が発達し過ぎたために滅んで地球にやって来たが、そんなに大した科学力でもなさそうである。本当に強大な科学を備えていたとしたのなら、怪獣のチカラを借りなくても、地球なんて侵略できるだろう。
キングギドラとガイガンによる街を破壊するシーンは恐ろしくて良かった、というところで「カット、カット」。
この記事へのコメントはありません。