韓国の大ヒット映画『猟奇的な彼女』を観たのだ。
『猟奇的な彼女』 気の強い彼女と気弱な青年のコンビが面白い。 コメディーでありながら、切ない。 監督:クァク・ジェヨン 出演:チョン・ジヒョ チャ・テヒョン キム・インムン |
1999年8月から韓国でパソコン通信「ナウヌリ (nownuri)」に連載されたネット小説が原作。
1999年に大学生のキム・ホシクがパソコン通信の掲示板に書き込んだちょっとヘンな女の子とのデート体験談が原作であり、人気を呼んで単行本化されてベストセラーに。
映画も恋愛映画では韓国映画史上歴代第1位の大ヒットとなった。
2001年製作/122分/韓国
原題:My Sassy Girl
配給:アミューズピクチャーズ
性格の優しい大学生のキョヌは夜の地下鉄ホームで美しい“彼女”と出会うことになるが、その時、彼女は泥酔状態。
酔っぱらい女は嫌いだったが、車中で倒れている彼女を放っておけず、仕方なく介抱してホテルへ運んだのだ。
しかし、そこに警官がやってきてキョヌは留置場で一晩を過ごすハメになった。
翌朝、昨夜の記憶のない彼女は怒って、キョヌを電話で呼び出した上に詰問するのだった。
だが、これがきっかけで、そのルックスとは裏腹にワイルドでしかも凶暴な彼女に振り回されることになったが、キョヌにとっては楽しい日々が始まるのだった。
全体的には面白くて人気が出たのも理解できる作品だが、『猟奇的な彼女』というタイトルのキャッチーさに惹かれる魅力が大きいと思う。
彼女と青年が出逢い進展が起こる電車の中で、泥酔した彼女が「ゲロを吐く」シーンがあるが、本当にやめていただきたい。
あんなキタナイ描写をウソでも見たくないのだ。
あのゲロで喜ぶ人たちっているのだろうか。
そんな彼女との出逢い方は、僕にとっては絶対に関わりたくない出逢い方である。
駅のホームで「吐きそうになっている」レベルならば気にもかけるが、電車内で見知らぬ男性の頭にゲロを吐く女なんて「猟奇的」というよりも、ただの「下品」なのである。
まぁ、ゲロシーンを除けば、楽しめる映画である。
気の強い彼女と気弱だがユーモラスな青年のコンビは見ていて面白い。
決して二枚目ではない青年が、めっちゃ美人でキュートだが凶暴な彼女と、コメディーでありながらも切なくて、感情に訴えてくるラブストーリーは共感を生むのだ。
実際にこんな彼女に振り回されて殴られでもしたら、たまったもんではないが、見ている分には面白い。
でもこれが「猟奇的な彼氏」であったのなら笑えもしない。非難ごうごうの最低クズ野郎になってしまう。
また、この彼女がブチャイクだった場合は、青年は同じように助けたのだろうか。
ブチャイクが吐くゲロ。ブチャイクの酔っ払い。
きっと助けないだろう。
結局は、青年に下心があったってことなのだ。
二人のすれ違いを切なく描いた韓国映画の、若者たちの心を捕らえる達者ぶりに感心させられてしまうのである、といったところで「カット、カット」。
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