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短編映画『生きるために』一人で撮影した自主映画

年、芸能人の自殺の報道が多く見られるようになった。

コロナ禍の影響か何か理由はわからないが、自殺に至るまでの本人しか知りえないものがあったのだろう。

To Live

 
芸能人という職業柄、今までの自分をリセットするのは確かに難しいかもしれない。

顔が知られているぶん、のんびりと旅をするのも難しい。

転職することさえ厳しいものだ。

Photo by Anthony Tran on Unsplash

 

華やかに見えて誰もが羨む立場にありながらも「死」 を選択してしまうことは、正直僕にはわからない。

 

スターの「孤独」というものがある。スターであるがゆえに、本当の自分は人に理解されない。

頂点に上り詰めれば詰めるほど、孤独感に際悩まされるのかもしれない。

Photo by Elijah O’Donnell on Unsplash

 

だけど底辺の「孤独」がどれだけシンドイのか、スターは知らないはずである。

 

人間のクズのように生きて、底辺で這いつくばって、誰にも見向きもされない僕の「孤独」に比べれば、スターは多くの人たちから愛されているのだ。

 

僕を見よ。

全世界の嫌われ者、神様にさえ嫌われている、地球上、歴史上の人類をひっくるめてのサイテーの人間のクズで底辺なのだ。

そんな僕だが、本当のところは「孤独」だなんて思ってはいない。

「孤独」というものは、一人であることではない。群衆の中にこそ「孤独」があるのだ。

僕は群衆の中でこそ孤独を感じる。

一人でいることは、むしろ快適なのだ。

人と関われば関わるほど孤独になるのだから不思議なものだ。

Photo by Adrien Olichon on Unsplash

自殺に至る過程は、その人にしかわからないものであると僕は思う。

多くの人は言う。「死ぬぐらいなら、死ぬ気で頑張れば何でも出来る」と。

残念ながら「死にたい」と思った時は、何の気力もないものだ。

死ぬ気で頑張るなんて、そんな気持ちはない。無気力になるのだから。

僕にも毎日「死のう」と考えていた時期があった。

やがてそれは自分に対して「死ね」と言葉を発するようになった。

だけども心の奥底で「負けたくない」という想いが常にあった。

僕は仮想的に、自分を死んだことにした。

もう自分の人生は終わったのだ、そう考えることにしたのである。

仮想の中で僕は自殺をして、「今から新しい人生を生きるのだ」と決めた。

Photo by Ravi Roshan on Unsplash

その時、作品を作り続けようと決めた。

僕にとっては作品を作ることが生きることだと。

僕という人間が誰の記憶からも消えて、僕という人間が誰とも関わらなくても構わない。

僕の作品だけが、人と関わってくれればそれでいいと。

自殺した僕は、それから新しい人生をスタートさせた。

自分の名前に「」という言葉を添えて。

 

『生きるために』

上映時間5分57秒

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