ジョン・カーペンター監督の『クリスティーン』を観たのだ。
『クリスティーン』 何台もの「58年型プリマス・フューリー」使用したのだろう? クソ女もスクラップして欲しかった。 監督:ジョン・カーペンター 出演:キース・ゴードン,ジョン・ストックウェル,アレクサンドラ・ポール |
破壊不可能の車が引き起こす怪現象を描いたサスペンス・ホラー、スティーヴン・キングの同名小説の映画化。
監督は、ジョン・カーペンター。
1983年製作/110分/アメリカ
原題:Christine
内向的な少年アーニーは学校の帰り道にスクラップ寸前の車「58年型プリマス・フューリー」を買い取り、“クリスティーン”と名付ける。
一目惚れした彼は車の虜となるが、“彼女”はただの車ではなく、自らの意思を持ち、“彼女”の美と自尊心を傷つける人間を襲う、恐ろしい車だった。
不良たちによって破壊されたクリスティーンは自力で再生・修復し、復讐を開始する。
ジョン・カーペンター監督による「無人の車が人間を襲う」ホラー映画を観た。
この手のホラー映画は好きで、何故か意味もわからず襲ってくるという恐怖のシチュエーションが面白い。ヒッチコックの『鳥』とかスピルバーグの『激突!』とか。
本作では「無人の車」が襲ってくるという点が非常にそそるポイントである。
本作以前に『ザ・カー』という車が人間を襲うホラー映画が別の監督で1977年に公開されているのだが、まだ未見でとても気になる映画なので近いうちに観ようと思う。
オープニングでいきなり面白かったのは、ボンネットを開けた男が手を挟まれるシーンだ。
もっと顔を挟んで首が抜けなくなるとか恐ろしい表現はあったのだろうが、最初は手を挟む程度のイヤがらせをして襲ってくるのはコメディーだ。
次に乗車した整備士の男はいとも呆気なく窒息死させられたり、「怖い」という感情は一切なくこれから起こる車の暴挙に心を躍らせるのである。
学校でイジメられていて全然イケていない青年がオンボロの車を購入することで、青年の人格や風貌まで変化していく。
その変貌ぶりの過程が丁寧に描かれることなく、いきなり変貌して現れるから同一人物だと思えないほどだ。
「クリスティーン」と名付けられた彼女として扱う愛車は「1958年型プリムス・フューリー」という車種で、何度も破壊されては自ら修復していくのだが、一体何台もの「1958年型プリムス・フューリー」を使って撮影したのだろうか。
クリスティーンに狙われて逃げ惑う光景は面白いが、もっと建物の階段を上るとか本来ならば逃げ道はあるのだろうけど、バカなヤツらはクリスティーンに襲われやすいようにしっかりと道路を走って逃げるのである。
個人的には一番ムカつくのはヒロインの女性で、男を都合よくたぶらかして被害者面したフザけたクソ女。
ラストはこの女もスクラップにしてくれれば何てハッピーエンドだったろうか。
B級感もあり、なかなか楽しめた映画だった、といったところで「カット、カット」。
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