デ・パルマ監督の最新作を観たのだ。
『ドミノ 復讐の咆哮』 殺人事件から国際テロ事件にまで。 随所に見られるデ・パルマ節。 監督:ブライアン・デ・パルマ 出演 : ニコライ・コスター=ワルドー カリス・ファン・ハウテン ガイ・ピアース |
北欧デンマークと東欧アルメニアを舞台にして、二人の刑事が国際テロの陰謀に立ち向かうブライアン・デ・パルマ監督によるサスペンス。
大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のニコライ・コスター=ワルドーが主人公のクリスチャンを演じる。
『ブラックブック』などのカリス・ファン・ハウテンが行動を共にするアレックス役、『メメント』などのガイ・ピアースが事件に関与するCIAの男ジョー役で共演。
2019年製作/89分/PG12/デンマーク・フランス・イタリア・ベルギー・オランダ合作
原題:Domino
配給:トランスフォーマー
デンマーク市警の刑事クリスチャン(ニコライ・コスター=ワルドー)とラース(ソーレン・マリン)が市内をパトロール中に殺人事件と遭遇。
クリスチャンが犯人の身柄を確保するが、一瞬の隙をつかれラースが重傷を負い、謎の男性ジョー(ガイ・ピアース)たちが犯人を連れ去り拉致する。
拳銃を携帯していなかったクリスチャンは謹慎処分を下されるが、自身のミスに失望と怒りを抱え処分を無視して同僚刑事のアレックスと共に犯人を追う。
デ・パルマ監督作品の現時点での最新作である本作を観た。
どうやらアメリカでは本作は酷評を浴びており、デ・パルマ監督自身も自分の作品だと認めていないらしい。
確かにデ・パルマ監督作品だと思うとハードルが上がり過ぎた分ガッカリ感もあるが、同時にデ・パルマ監督の最新作だと思うと楽しんで観られる作品でもある。
物語の面白さは重要なのだが、デ・パルマ監督の演出に目を奪われてしまうのだ。
二画面での画面分割やスローモーション、その演出を目の当たりにしているだけで嬉しくなっている。
「脚本がダメ」と叩かれているみたいだが、銃を忘れてしまったことによって相棒を死なせてしまい犯人を獲り逃した刑事が、殺人事件から国際テロ事件にまで発展して立ち向かっていくアイデアは面白い。
また死んでしまった相棒と不倫関係にあった女性と一緒に犯人を追う、という設定も良い。
何がダメだったのかわからないが、作品が良かったわけでもない。
闘牛場でのクライマックスでは、スローモーション多用のデ・パルマ節が観られたので個人的には楽しめた。
本作はハリウッド映画ではなくデンマーク製の映画だったので、もしも主役がトム・クルーズだったのなら格段に面白くなった気がする。
酷評する作品ではないし、絶賛する作品でもないが、どちらかと言うと個人的には楽しめた作品であった、といったところで「カット、カット」。
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