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『興福寺 国宝館』息を呑む、国宝の仏像。

良の興福寺を参拝した後に、『興福寺 国宝館』で仏像を拝ませていただいたのだ。

興福寺 国宝館

 
奈良時代創建当初の食堂(僧侶が集団で食事をする場所)を復元されたという外観で、館内には国宝である貴重過ぎる仏像が多々展示されている。

2018年にリニューアルオープンされたというが、奈良で生まれ育った僕も過去に国宝館に来た覚えはなく、今回の帰省を期に初めて(と思われる)国宝館を訪れたのだ。

興福寺で参拝した際には、是非とも国宝館にも足を運んで欲しい。

息を吞むような仏像が展示されており決して見逃さないでおきたい。

やはり日本美術の中でも圧倒的な人気を誇り、絶対に目に触れ、拝んでおきたいのが『阿修羅像』。

三面六臂(さんめんろっぴ)の美少年の仏像は3つの顔と6つの腕を持った佇まいで、そのフォルムが非常にスマートで美しい。

知的で思慮深い表情から「天平の美少年」と称され、3つの顔は右が幼い少年で左が思春期、正面が青年期と言われている。

身体から伸びた細い腕の正面にある腕が合掌をしているが、それ以外の腕にはかつて物を持っていたという。

天に向かった腕には左手に日輪(にちりん・太陽)と右手に月輪(がちりん・月)を掲げられ、真ん中の腕には左手に弓と右手に矢が持たれていた。

そんな(手に持っていた)姿を想像すると、小柄で端正な顔立ちで細くスマートな阿修羅像も、一気に力強く見えるような感覚になる。

更に僕がそのド迫力に衝撃を受けたのが『千手観音菩薩立像』だ。

木造の千手観音菩薩立像は高さ5メートルを越えるド迫力。

中央で合掌をした2手を除いた40手の各手が、仏教で言う25有世界の生き物を救うとされていて、「40に25を掛けて千」と考えられているという。

千手観音菩薩の手には、あらゆる物が持たれていて、その物の意味を知り深く見つめていくことで、より新しい発見が考察出来る。

金剛力士立像』はリアルな筋肉表現でダイナミックに溢れているのだ。

板彫の『十二神将立像』も必見。東金堂本尊薬師如来像の台座周囲に貼り付けられていたと考えられている。

せっかく奈良に訪れたのだったら、興福寺東金堂と国宝館の共通チケットで中を拝観することがオススメ。

奈良公園内は見どころが多過ぎするので、ある程度計画を立てて午前中から回っていくことが良いと思う。

僕もお気に入りのポストカードを4点程購入した。

ポストカードを眺めると国宝館で拝観した、その時の空気感が静かに蘇る感覚になるのだ。

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