注目の記事 PICK UP!

『君の名は。』を観てからの俺。

週、『君の名は。』を観てから、自分にとって本当にいい刺激になった。

『君の名は。』評

 

新海誠のエンタメ作品

 
『君の名は。』を観てから、新海誠監督の過去作を何本か観た。

『君の名は。』と同様に男女二人の物語で、情緒感があり詩的だった。

また同様に風景が美しい。

ほとんどをたった一人で作り上げたという『ほしのこえ』はすごい。

しかし『君の名は。』以前はエンタメ作品というより新海誠の詩的ワールドを全開にしていたかと思われる。

自分の世界というのは閉鎖的、難解、マニアックになりがちだ。

『君の名は。』に関しては、思いっきりエンタメ作品に振り切っている。

それでも新海誠ワールドを完全に消さないまま、大多数のお客さんが楽しめるものにしているのだ

漫画家の江川達也氏が「あれはプロから観たら面白くない。ヒットする要素を散りばめている」と言っていたが、それはその通りでありながら、別に何も悪いことではない。

ヒットする要素を散りばめていたとしても、容易に大ヒット作品を作れるものではない。

江川達也氏もその昔ジャンプで連載していた「タルるートくん」でまさかの格闘マンガになっていったというヒットする要素を使っていたが、僕はガッカリしていたという記憶がある(この頃のジャンプではドラゴンボールの天下一武道会手法が人気になりやすく、キャラを対戦をさせて、終わったら、また違う強敵と対戦をさせて、という手法が週刊連載ではとても物語を作りやすく、人気も出やすかった。「幽遊白書」「ジャングルの王者ターちゃん」「タルるートくん」「ラッキーマン」などなど対戦ものばっかりなって、正直クソつまんなかった。子供だましだとバカにしやがって)。

『君の名は。』は、見事なまでに面白くさせて大ヒットしたのだ。

 

現代を描いた作品

 
現代のテクノロジーの代表である「スマホ」も、物語を進めていくうえで非常に重要なアイテムであった。

これはジブリ作品とは違った見せ方だと思う。

ジブリ作品に関しては「ラピュタ」「トトロ」「魔女の宅急便」「千と千尋」「ハウル」などなど、いつの時代に見ても普遍的な物語だ。

「風立ちぬ」のように時代を設定しているものもあるが、『君の名は。』は、現代のまさに2016年に合わせた物語の作り方である。

昔、TVドラマで「ポケベルが鳴らなくて」というドラマがあったが、現代では絶対に観ようとは思わないし、ドラマでポケベルのシーンが出るたびに笑ってしまうかもしれない。

『君の名は。』のスマホの活用は数十年後に観た時に、どんな印象を抱くのだろうか。

またRADWINPSの歌は映画を盛り上げるすごく重要な役割として使っている。

この歌が『君の名は。』の物語に見事にハマッている。

これがユーミンだったら、こうはならない(ユーミンを悪く言ってるわけじゃないよ)。

ジブリだったらユーミンとか、なんかもっとのんびりしたような歌を流しそうだ。

RADWINPSのテンポのいい歌は物語をスピードよく展開していくのに本当にいい効果を出していた。

これもまた現代の音楽を思いっきり使っている。

「あんなのはミュージッククリップだ」という声もあるだろうが、音楽と映像がうまくマッチしてるからこそ、観客は物語に惹きこまれていくのである。

 

タイムスリップ感

 
先日、新海作品ではないが「僕だけがいない街」というアニメを観た。これもまた面白かった

過去に起きた事件をタイムスリップしてハッピーエンドに持っていくわけだが、『君の名は。』も何とも主人公たちに都合良く展開していく。

一歩間違えれば、悲劇になる物語をハッピーエンドに持っていくのだ。

それがまた観客をスッキリさせてくれる。

もしもバッドエンドで終わっていたなら、こんなに悲しいことはない。

恐らくここまでのヒットはないし、二度、三度とリピートして観ることはない。

ハッピーエンドのエンタメ作品に徹底して作り上げたことが最高にイイ。

きっと僕たち、皆にもやり直したい過去があって、修正していけたのなら・・・なんて想いも共感を得たのだと思う。

 

『君の名は。』を観てからの俺。

 
買いましたがな。君の名は。公式ビジュアルガイド。これ、めちゃいい本でっせ。

オススメです。

映画のエンドロールが流れている時に俺は想った。

「あー、やっぱり作品を作る人になりたい」って。

今まで40年間近く、ずっと受け手側で、ずっと他の人が作った作品に感動してきた。

あー俺、何やってたんだろ?そう想った。

自分の人生を60年で終える予定だったが、120歳まで生きようと決めた。

120歳まで生きれば、残りの人生80年ある。

80年あれば何かすごい作品を作れるかもしれない。

この40年近く一通り多くの経験をしてきた自負はある。

子供を育てる経験をしていないことは残念に思うが、本当に120歳まで生きれるなら、それもまだチャンスはあるかもしれない。

しかし今は女性には全然興味が湧かないし、性欲の方はほぼない。

女性に惑わされなくなるので、それはそれで構わないが。

80年間モノ作りをしていくには、体力、気力、感受性、想像力も充実させなきゃいけないし、健康で動けるカラダ作りもしておかなければならない。

子供の頃、叶えたかった夢を叶えたい。

とにかく120歳まで生きよう。

医学だってどんどん進歩していくだろう。

だとすれば39歳なんてまだまだ若い。

何も成し遂げてないクセに説教くさいオッサンにはなりたくない。

常に挑戦者であり続けて、いつまでもムチャを出来る人間でいたいのだ。

関連記事

  1. 最近観た映画4本。『ボヘミアン・ラプソディ』『クリード 炎の宿敵』他

  2. 最近観た映画4本。面白いんだけど、もどかしい。

  3. 映画『キャラクター』ネタバレ・あらすじ・感想。

  4. 最近観た映画4本。タランティーノばかり。

  5. 『君の名は。』を観てきた。

  6. 映画『TENET テネット』ネタバレ・あらすじ・感想。

  7. 映画『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』ネタバレ・あらすじ・感想。

  8. 最近観た映画4本。巧みな演出作品たち。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ARCHIVE

PAGE TOP