映画版の『火花』を観た。
小説も読みドラマ版も観たが、映画ではどんな『火花』を作り上げたのだろうか。
『泥棒役者』 脚本の面白さに期待したが、 期待値以上ではなかった。 監督:西田征史 出演:丸山隆平(関ジャニ∞), 市村正親,ユースケ・サンタマリア, 石橋杏奈, 宮川大輔 |
泥棒に入った屋敷の中でドタバタ劇が展開されるという、いわゆる「三谷幸喜」的なノリであった。
その展開ゆえに脚本の面白さに期待を抱いたが、期待値以上ではなかった。
「ん?ココ、ちょっと強引だな」「それは都合が良すぎるな」と、観ていて粗を感じたのだ。
関ジャニの丸山隆平も良かったし、撮影のカメラワークも遊び心はあったが。
『火花』 Netflixのドラマ版に勝てない。 映画版ならではの良さに欠けた。 監督:板尾創路 出演:菅田将暉, 桐谷健太, 木村文乃,川谷修士, 三浦誠己 |
板尾監督の手腕はスゴイなぁと思い、スタッフの力も大きいのだが、照明や色彩等凝っていて映像の雰囲気が良かった。
ただNetflixのドラマ版『火花』がパーフェクト過ぎたので、新たに映画から受ける感動はなかった。
個人の好き嫌いは影響するとは思うが、キャストもドラマ版の方が圧倒的に良かった。
菅田将暉も桐谷健太も上手いが、ちょっとカッコ良すぎやしないか?
映画を観れば観るほどに、ドラマ版をより好きになっていく不可思議な現象が起きた。
映画はドラマ版の総集編を観ている感じ。
『あしたのジョー』のテレビ放映を全て観た者にとっては、『あしたのジョー』の映画版はどことなく物足りない。主なシーンの繋ぎ合わせではテンポはイイのだが、物足りない。
菅田将暉演じる徳永は後半になると浮かない顔をしながら、桐谷健太演じる神谷に説教ばかりするようになる。「うわ、コイツと飲みたくない」と思った。全然カワイイ後輩ではない。
徳永にとっては憧れていた神谷の見たくない姿だったのかもしれないが、こう説教ばかりしてくると「ほっとけ!」と頭をどつきたくなる。
ドラマ版を観ていた時にそんな事を思わなかったのは、前後の物語を丁寧に繊細に描いていたからだろう。
映画『火花』は決して悪い映画ではないが、ドラマ版『火花』には及ばず。
『寄生獣』 物語もCGもGood。 阿部サダヲが素晴らしい。 監督:山崎貴 出演:染谷将太, 深津絵里, 阿部サダヲ |
漫画は遠い昔に1巻ぐらいは読んだ。実写映画の世界観も面白かった。
顔が裂けて、人を喰い散らかすCGもGoodだ。
完結編まで観た後に、クレジットで「阿部サダヲ」という名前を見て、「は?どこに出てたの?」と考えた瞬間、「うわ!スゲー!!」と驚いた。
ミギーの声をしていたのは気付かなかったが、バッチリだった。
『寄生獣 完結編』 全体的には面白かった。 邦画の悪い点もあった。 監督:山崎貴 出演:染谷将太, 深津絵里, 阿部サダヲ |
邦画のよくある悪い点で「感動させようとするシーン」を見せる時に、必ずテンポが悪くなる。
そんなメロドラマで全然感動なんてしないのだから、もっとあっさりと描いて欲しい。
深津絵里も良く、ピエール瀧も良かったし、映画はフツーに楽しめた。
しかし、「新井浩文どこに消えたんや?」という謎は残ったままなのである・・・。
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