『ひまわり』をモチーフに絵を描いた画家はゴッホだけじゃない。
『ひまわり』の絵と言えば大半の人がゴッホの作品を挙げることだろう。
ということで今回は僕が独断と偏見で選んだ、世にも個性的な『ひまわり』を5選紹介させていただく。
「ゴッホかぁ~い!!」とツッコミを入れたくなる気持ちはわかるが、やはり結局のところ『ひまわり』と言えばゴッホなのは否めない。
シュウマイと言えば崎陽軒であり、ブタマンと言えば551であり、「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂」だと昔から決まっているものだ。
だが今回、『4本の切ったひまわり』という作品を選ぶところが、いわゆる僕たちがイメージするゴッホの『ひまわり』とは違うのである。
この作品から放つパワーも凄い。
生命が思う存分に生きたエネルギーが、朽ち果てていくひまわりに強く感じる。
ファン・ゴッホ その生涯と作品 マイケル・ハワード (著),田中 敦子 (翻訳) Amazon |
ゴッホの友人であったゴーギャンが描いた作品。
共同生活をしていたゴッホとゴーギャンだから、ゴーギャンも『ひまわり』を描くのは至極当然のことである。
ちなみにゴーギャンは『ひまわりを描くゴッホ』という作品も描いている。
ひまわりを描くゴッホを描くゴーギャンという作品は、ゴッホは描いていない。
ゴッホとゴーギャンのケンカが原因でゴッホは「耳切り事件」を起こすことになるのだが、ゴーギャンには『耳を切るゴッホ』という作品も描いて欲しかったのが僕の個人的な意見であるが、怖くて描けなかっただろう。
ゴッホとゴーギャン
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正統派というかフツーにモネの達人技に驚きを隠せない。
上手すぎる。
花瓶に活けれたひまわりを何ともエネルギッシュかつ繊細に描いている。
炎のように燃え上がるひまわりの花びらと、うねるように描かれた葉が印象的だが、「ひまわり」という花の持つ魅力が画家の絵筆に力を込めさせるのであろう。
モネ作品集安井 裕雄 (著) |
一本の長い長いひまわり。かすかに下を向いたひまわりが素晴らしい。
太陽の光を浴びたひまわりによる花の力強さはないが、「こんなひまわりの描き方もあるのか」と魅力的な情緒あるひまわり。儚く美しい。
多くの画家はキャンバスいっぱいに広がるひまわりを描くが、北斎は逆に余白を大きくすることで一本のひまわりの存在感を印象づける。
ひまわりを映し出す北斎の瞳は、深くて優しい。
北斎決定版 (別冊太陽 日本のこころ)浅野 秀剛 (監修) |
日本のゴッホ、山下清の『ひまわり』。
これもまた非常に味わい深い。
真正面から堂々と捉えた『ひまわり』と蝶とてんとう虫に、山下清のの人間味が垣間見れる。
純朴過ぎる『ひまわり』は、僕の心をも明るく照らしてくれるようだ。
山下清のすべてサンマーク出版編集部 (編集) |
Photo by Jeb Buchman on Unsplash
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