初の福岡での松本亮平さんの個展が開催。
生命感溢れる微笑ましい動物たちが、ホテルニューオータニ博多の日動画廊にて、楽しく賑やかに姿を現した!!
16日(日)、成田空港から福岡へと飛んだ。日動画廊のオープン間もなく、早速いそいそと足を運ばせる。
静かに構える日動画廊の入り口から動物たちの鳴き声が聴こえてくるかのようで嬉しくなった。
「Recreation」と名付けられた今回の個展では、亮平さん自身の生き物たちへの愛情に基づき、生き物たちの物語を再創造している。
絵筆を持った生き物たちが長沢芦雪の襖絵を描く姿はまさに「Recreation」。
『猫と山水図』は山水図と動植物の色使いやコントラストが非常に美しい。
筆を持つ猫の描く山よりも大きな猫の堂々たる風格と佇まいが気になる。「描かれた猫はどんな存在なのか?」見上げ手を伸ばして描く姿はまるで「猫神様!」と敬っているようでもあり、はたまた茶目っ気たっぷり絵を描くことを楽しんでいるだけなのかもしれない。
『孔雀の間の集会』では見惚れる程の孔雀の前に集う生き物たちが可愛い。
ひよこも蝶々も良いが、カメレオンが「孔雀色に変化している?」のが愉快だ。
イマジネーションを掻き立てられる作品の数々と、その繊細な技術と工夫に驚かされる。
F100号サイズの『Recreation – 鳥獣花木図 –』には驚愕。
伊藤若冲の『鳥獣花木図屏風』を再現するが如く、気の遠くなるような細かいマス目が。
マスキングテープを使用してマス目を作ったらしいのだが、それにしても心が折れてしまいそうな作業だ。
亮平さんのYouTubeでもその模様がアップされている。
では伊藤若冲がどのようにしてマス目を細かく描写したのかは気になるところだが、マスキングテープを使用したとて大変な労力であることには違いない。
亮平さんの作品では更に屏風の縦軸の折れ目を描いたことで、折れ目に合わせマス目の角度を変化させているのだ。ひえ~。
全て一直線にテープを貼るならまだしも、屏風の折れ目も考慮しなければならない。恐るべし、亮平さんの「Recreation」。
絵の中の世界との境界線に錯覚を起こす『猫乗鯉図』。
とにかく遊びゴコロが満載。
一富士二鷹三茄子を描いた『猫の夢』は、それよりもきっと魚が食べたい。
襖絵の目までもが眼光鋭く光る。
鯛はキャンバスから飛び出す。
象の鼻は架け橋になる。
絵を見ることの楽しさを存分に感じさせてくれる「Recreation」なのだ!!
全てを紹介しきれないが願わくば実際に生で作品を見ていただいきたい。
色んな発見に心躍らせながら生き物たちの世界に足を踏み入れてみよう。
初の福岡個展!大満足な一日でしたっ!!
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