安藤サクラ、スゲー女優。
「今さら何を言ってんねん、アカデミー主演女優賞獲ってるんやぞ」
ニャハハハ、知らなかった。
『百円の恋』でぶったまげた。
時価百円の女なんて言ってるが、百億円、いや百兆円。
それではレビューを。
『魔女の宅急便』 キキが空飛ぶCGは、 タケちゃんマンかと思ったぜ。 監督:清水崇 出演:小芝風花, 広田亮平,尾野真千子, 宮沢りえ |
何故、この映画を作ろうと思ったのか?
『魔女の宅急便』を実写化すれば、カネ儲けが出来ると企んだからなのか。
CGの技術がないなら、無理して作ることはない。
大体この映画の見せどころって、キキが空を飛んでいるってところだ。
それが表現出来ないなら、恥をかくだけ。
タケちゃんマンかと思ったぜ。
タケちゃんマンは面白いが、この映画クソつまんない。
トンボなんて鳥山明の少年時代かと思ったぜ。
「タカミ・カラ」って役名で出てくる歌手の大根っぷり。
この人には罪はないが、全てがメチャクチャだぜ、この映画。
よくも大人たちが、こんなタチの悪い学芸会を撮ったもんだ。
全くもって『魔女の宅急便』の世界観が出ていない。
子供騙しにもなっていない。子供だって暴れるレベル。
ハリー・ポッターの足下にもおよばないぜ。
キキが空をうまく飛べないなんてシーンがあるが、全然飛べてないのは、この映画そのものじゃねーか。
アニメ版と同じようにキキが空を飛べなくなるのだが、いまいち何故飛べなくなるのか?がわからない。
そして、なんで飛べるようになったのかもわからない。
勝手に飛べなくなって、勝手に飛べるようになった。
まるで便秘みたいなもの。糞づまってたものが、テメーの都合で出ただけ。
そして嵐の中、海を渡り、病気のカバを運ぶというカバカバしい・・・じゃなくて、バカバカしいクライマックス。
なんと原作にあったのね。
そんなカバな!
嵐の中、キキがカバを運ぶシーンで思わず爆笑しちまったぜ。
感動するか~!!
最も残念なのは「東洋」と謳って、日本ではない世界観で明らかに異国感を出そうとはしているが、時折、日本丸出しの風景が出てくる。
嵐のシーンでは開き直って「なんとか丸」と全部漢字で書かれた日本の漁船が出てくる始末。
『シベリア超特急』『北京原人』に並ぶコメディー映画としてなら最高だが、真面目に『魔女の宅急便』を作ろうとしていたならアウトだぜ!
『百円の恋』 安藤サクラにノックアウトされた。 最高の女優。 監督:武正晴 出演:安藤サクラ, 新井浩文, 稲川実代子, 早織 |
実写版『魔女の宅急便』を観て大笑いしながら腹が立って、実写版『ルパン三世』を観ていたら、何度も挫折してなかなか最後まで観れないでいた。
お口直しにイイ映画ないかなぁと、ふらっと観た『百円の恋』に完全ノックアウト。
安藤サクラがスゴすぎ。
安藤サクラの出演作は園子温監督の『愛のむきだし』と黒沢清監督の『贖罪』を観たことがある。
『贖罪』の時に「うわー、何、この女優」って思った。
異質で存在が怖かった。
『百円の恋』最高!
安藤サクラがボクシングシーンの減量のために10日間でカラダを作り上げたというエピソードも、もちろんスゴイが、最初のどうしようもない時期の佇まいや猫背の異様な姿勢など、めちゃくちゃ雰囲気がスゴかった。
もう参った。降参。スゴすぎ。
本作でアカデミー主演女優賞を獲っていたと知らなかった。
ズバ抜けてる。こんな女優が日本にいたことに感謝。
ボクシングのトレーニングを積んで、変貌していくシーンがまたイイ。
キレイに格好良くなっていく。
安藤サクラを大好きになった作品。
『0.5ミリ』 なんとも言えない空気感。 0.5ミリの差に魅了された。 監督:安藤桃子 出演:安藤サクラ, 柄本明,坂田利夫, 草笛光子 |
またまた安藤サクラ出演作を観た。
監督は安藤サクラのお姉さん。
妹にこんな天才女優がいたら起用して当然。
介護ヘルパーの役どころで色んなお爺ちゃんと関わるのだが、孤独な老人と心を通わしていく。
老人たちの演技が素晴らしい。
安藤サクラも素晴らしい。
映画の何とも言えない空気感が、居心地が悪かったり、良かったり。
3時間は長いかなぁと思うが、必要な3時間である気もする。
安藤サクラがその時間を魅了するだけのチカラがあるのだ。
『今日子と修一の場合』 奥田瑛二一家と 柄本明一家は恐るべし! 監督:奥田瑛二 出演:安藤サクラ, 柄本佑 |
失礼ながら奥田瑛二監督が才能ある監督だとは知らなかった。
クサイ演出をしているのかと思ったら、感情をグッと殺して内側から湧き出てくるような演出で凄く良かった。
安藤サクラが天才女優なのはもちろんのこと、実生活で安藤サクラの旦那さんである柄本佑もなんとも言えないイイ存在感のある役者。
松山ケンイチと森山未來と萩原聖人を足して柄本明で割った感じ。
この芸能一家恐ろしい。
才能ある人間たちが、よくぞここまで集まったものだ。
もっと、この芸能一家が今後面白い作品を生み出してくれることを期待してしまう。
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