北野武監督最新作『首』、KADOKAWAとの契約面を巡りトラブルになっている。
事実上の“お蔵入り”状態であると報道。
北野武監督の小説を原作に西島秀俊が主演を務めた『首』は、2021年10月にクランクアップして編集も9割近く終わっていたというが、その時点で作業はストップ。
『首』
北野 武 (著) |
製作のKADOKAWAと契約を巡り揉めていることが、現在の“お蔵入り”状態の要因だ。
製作費を補うためにKADOKAWAがNetflixに動画配信の権利を買ってもらおうとして、何も聞かされていない北野武監督が契約について異を唱えたのだ。
また2022年9月14日、KADOKAWAの角川歴彦(つぐひこ)前会長の逮捕を受け、『首』以外にも撮り終えたKDOKAWA映画が次々とお蔵入りしようとしているという。
むむむ、なかなか残念なニュースである。北野武監督作品を全部観て北野武監督ファンである僕にとっては、「早く公開しろ、コノヤロー」と内心ずっと思っている。
ただ北野武監督が異を唱えたように契約問題は凄く大事。自分の作品を守るためには当然のこと。海外では契約に関して、もっとシビアである(詳しくは知らないが)。
北野武監督が言うには「カネの問題じゃない」と。「KADOKAWAが提案してきた契約の内容があまりに一方的な内容だったので、法律に従った公平な内容にしてくれとお願いしていただけで無理な注文なんてしていない。契約してくれれば編集作業も再開するよ」と言っている。
北野武監督の意見が「ごもっとも」だと思う。今まで契約に関して無頓着で一方的な要求を呑み込み泣き寝入りしてきた日本映画監督たちにも責任がある。
「KADOKAWAは『製作総指揮角川歴彦』というクレジットを載せろとも言ってきた。KADOKAWAの今までの映画を見ると全部そうなっていて、笑ってしまう」と北野武監督が言うように、『製作総指揮 角川歴彦』ってなんやねん!正直、ダサッ!と観ている側は思ってしまう。権力者がカッコつけたいだけ。
北野武監督は以前にやはり「オフィスキタノ」で名コンビだった森プロデューサーとも結果的にトラブルになってしまったし、最初の契約段階で「後々揉めないように」ハッキリさせておきたかったのだろう。
個人的には森さん好きだったんだけどなぁ。
北野映画ファンとしては、このままお蔵入りになってしまうのはツライ。どうかKADOKAWAと北野武監督との双方が納得したカタチでの契約を結び、『首』が公開されることを切に願うだけである。
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